四 海 春
四海の春
草書 扇面
かの莊周は、夢の中で胡蝶となり、
目覚めれば胡蝶は、莊周だったのだ。
ひとつのものが互いに変化しあい、
万事はまことに限りなく変化しつづけるのだ。
今こそ分かった。あの東海の寶来山の海水が、
またもや、清らかな浅い流れとなってしまうということが。
漢の長安城の青門外で瓜を栽培していた人は、
かつては、秦の東陵侯だった邵平ではないか。
財産や地位というものは、もともと、こんなものなのだ。
あくせくと努力して、いったい何を求めようというのか。
松浦友久編訳「李白詩選」より抜粋
莊周夢胡蝶
胡蝶為莊周
一體更變易
萬事良悠悠
乃知蓬莱水
復作清淺流
青門種瓜人
舊日東陵侯
富貴固如此
營營何所求
莊周は 胡蝶を夢み
胡蝶は 莊周と成る
一体 更ゝ変易し
万事 良に悠悠たり
乃ち知る 蓬莱の水の
復清淺の流れと作るを
青門に瓜を種うる人は
旧日の東陵侯なり
富貴は固より此の如し
營營 何の求むる所ぞ
梨 花
白 雪 香
梨花は
白雪にして香し
草書
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